看護学科の研究File.4

今回は、看護学科精神看護学領域での研究についてご紹介をしたいと思います。

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皆さんは、”倫理”と聞いてどのようなイメージを持ちますか。
なんだか堅苦しい、なんとなく分かるようで漠然としている・・そんなイメージがあるかもしれません。

色々な定義がありますが、「倫理」について日本看護協会では「私たちが社会の中で何らかの行為をするときに『これは善いことか、正しいことか』を判断する根拠」とされています。

精神科は法的に「隔離」や「拘束」が認められており、倫理的な課題に直面しやすいと言われています。

私たちは精神科において、看護学生が「倫理」についてどのような思考をするのかについて研究を行いました。

今回の研究結果で、実習の中で直面したできごとに違和感を感じているものの、その違和感が何なのか分からない、また、何が正しいことなのか葛藤し続けているという思考のパターンがあることが明らかになりました。

この場合、どのような行動をとるかについて、一人で考え続ける学生、周囲に話す学生と2つに分かれましたが、周囲に話した学生は、「やっぱり自分が感じていた違和感は他の人も感じていたんだ」と思ったそうです。

また、他の人が違和感を感じていた場面で、「自分は特に違和感を感じなかった」という場合もありました。
その背景には、「看護師や教員から言われたことが正しい」という判断の根拠になっていたことが伺えました。

学生は、「自分が患者様の立場だったらどうか」「患者様が望んでいることは何か」そんな視点で倫理的課題と向き合っていました。

精神科に限らず、医療の現場では倫理的課題に直面することが多くあります。
それが「正しいか」「間違っているか」それだけでは判断できないこともあります。

今回の研究では、

直面したできごとに対して、「これはどうなのか」「これは正しいことなのか」と気付くことのできる感性を育て「これはもしかしたら間違っているのではないか」と言える、話し合える雰囲気や環境をつくること、看護師として患者様のために何が最善かを考え続けることが倫理的課題を解決していくために必要なことではないかという結論に至りました。

倫理的感性が失われないよう、また育てていくことができるように、私たち教員も工夫と努力を重ねていこうと改めて思うことのできた研究でした。

※本研究は、2016年度看護科学学会にて発表致しました。

 

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「看護の世界ー医療の現場から」と題して、看護師さんに講義をしていただきました!

  私たち看護学科1年生は、2018年5月31日(木)に「看護の世界—医療の現場から」と題して、独立行政法人‐地域医療機能推進機構 (JCHO)‐九州病院の看護師である河野幸代さん(消化器外科勤務)、泊裕美さん(脳神経外科・消化器内科勤務)に講義をしていただきました。

最初に、JCHO九州病院についての説明があり、続いて、看護師さんの1日のスケジュールや薬剤の準備、観察、記録、感染予防の方法、患者さんに実施している日常生活援助など、写真を交えながら説明していただきました。
とても分かりやすく、看護師の仕事がどのようなものかを具体的に知ることが出来ました。


「看護のエピソード(看護の喜び)」では、患者さんやそのご家族からかけて頂いた感謝や労いなどの実際の言葉を聞き、とても感動しました。
将来、「私達もそのような看護師になりたい!」と思いました。


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私たち1年生は6月26・27日と大学に入学をして初めての病院や施設などの見学実習を控え、ドキドキしています。
お二人の先生の「実習前に伝えたい大切なこと」についてのお話では、どのような看護師が望まれるのか、信頼関係の構築のために必要なことは何なのか、など説明していただき、実習への心構え、取り組み方など、少し掴むことが出来ました。


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編集写真(画像はクリックすると拡大します)

最後に、質問コーナーでは、多くの質問に答えていただきました。
「看護師をやめたいと思ったことは一度もありません」との言葉に、勇気をもらいました。今回のお話を参考に、自分自身の「将来の夢」についてしっかりと考え、レポートを作成していきます。


JCHO九州病院の河野幸代さん、泊裕美さん、本日はお忙しい中、本当にありがとうございました。

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