今回は、1年生の澁谷さんが、小児科医である笹月桃子准教授の研究室を訪問しましした。
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皆さんこんにちは。1年生の澁谷です。
大学に入学すると、学生10人程度に教員1人のグループで学ぶ「ゼミ」での活動が始まります。ゼミの先生は、高校でいう担任のような存在です。
今日は私のゼミ担当である笹月先生のお部屋「笹月研究室」を訪問してインタビューしたことを紹介します。
これは笹月先生の研究室のお部屋の様子です。
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Q1.笹月先生のお仕事の内容は?
(笹月先生) 大学では、人間のからだの仕組みを学ぶ “看護形態機能学” の講義を担当しています。
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ほかに、週に1回、病院の小児科で診療を行い、重い病気で生きることが大変な子ども達を診ています。私の専門は、「小児緩和ケア」と「生命倫理」です。
(澁谷) これは講義の様子です。この日の内容は、生命倫理の講義でした。
出生前診断や 疾患や障害を予測して命を絶つことについて考えさせられました。
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Q2.西南女学院大学に来てどんなことを感じておられますか?
(笹月先生)優しく素直でいい感性を持っている学生が多いなあと感じます。
私は今まで病院で働いてきたので医療関係者としか関わることができなかったのですが、看護学科で教えるようになって医療以外の職種の先生方と関わる機会ができて、世界が広がりましたね。
看護学科の学生は、他学科のことも知る機会がありますよね。
将来看護師になったときに多職種連携は欠かせませんが、学生時代からコミュニケーションをとることができるので、とてもいい経験になるだろうなあと思います。
(澁谷) たしかに、1年生の前期に「保健福祉学入門」という講義があって、看護学科と福祉学科、栄養学科、3学科合同で受けました。3学科の先生が代わる代わる講義をされ、福祉学や栄養学からの違う視点を知ることができました。
Q3.笹月先生は医師ですが、「看護師」という仕事についてどのように考えておられますか?
(笹月先生)病気の治療においては、「この病気にはこの薬」と、答えがあるものが多いけれど、病気や障害が重くどのような方針がよいのか答えがないときもあります。
答えがない病気で苦しんでいる患者さんに、治療は尽きても最後まで寄り添えるのは、看護師なんだなあと思いました。
患者さんには、「この看護師のおかげで最期のときまで幸せに生きることができた」と感じてほしいです。
私の講義を通して、「そんな看護師になりたい」と思ってくれる学生が増えたらうれしいです。そして、将来一緒に働きたいですね。
(澁谷) 笹月先生のこの言葉を聞いて、看護師という仕事はどれだけ大切な職業なのかということを考えさせられました。笹月先生は講義の中でも今までの経験のお話をしてくださるのでとても分かりやすいです。将来一緒に働けるような看護師を目指して、いろんなことに挑戦したいと感じました。


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Q4.高校生のみなさんに、勧めたいことはなんでしょうか?

(笹月先生)勉強も大切ですが、それ以外のさまざまなことに挑戦して、アンテナをはってください。本を読んだり、興味のあるものをやってください。
それは、今からみなさんが看護師として出会う患者さんは、さまざま価値観を持っているからです。
限られたものの見方しかできない看護師さんより、いろんなことを知っていてたくさんに心の引き出しがある看護師だったら、患者さんとの話も広がるでしょ?
そうすると患者さんからいろんなことを話してもらえて関係が深まりますよね。
(澁谷) 看護学科に入学したら、医学系の勉強で覚えることばかりだと思っていたのですが、1年間勉強してみて、看護師になるには、表現力、コミュニケーション能力がとても大事だと感じています。高校生のうちにしっかり遊んで、いろんな人と仲良くなれる力が、看護においてとても重要だと感じています。
Q5.プライベートで大切にしていることは?
(笹月先生)土日は、講演やシンポジストなどの活動で出張することが多いです。県外に行ったときは、美術館や博物館を見て回るのが楽しみです。

(澁谷) これは、去年東京に出張したときに国立科学博物館に行って買った本とバッグだそうです。
(笹月先生)また、帰りが夜遅くなっても、できるだけご飯を作るようにしています。

(澁谷) 最近、凝っている料理はミートパイ(パソコンの画面に映っている画像)やタコスだそうです。とても美味しそうでした!
これ以外にもたくさん料理をされていて全部おいしいそうで食べてみたいと思いました。

〈研究室窓からの景色〉
(澁谷)笹月先生の研究室は建物の一番端にあるので、眺めも良く春は桜がとても綺麗に見えます。他の教授たちも笹月先生の研究室に来て、月の写真を撮ったりするそうです。
今回の研究室訪問を通して、笹月先生がどんな思いで患者さんたちに向き合っているのかを知ることができました。
私は明日から、初めて患者さんを受け持たせていただく実習に行きます。
患者さんがどんなことを考えておられるのか、それを理解できるように、精いっぱい看護したいと思います。
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最期に、澁谷さんから高校生の皆さんメッセージです。
大学では、”自分の考えを述べる” レポートが多いこと、また看護技術の実技テストがあるため、授業終了後に自主的に練習をしたりと、高校時代と違って大変なこともあります。
でも、同じ夢に向かっている友人が周りにいるので ”頑張ろう!って思うことができるし、先生方も支えてくれます。
入学して10か月が過ぎ、看護師という仕事は重い責任のある仕事だと感じています。これから卒業まで、命の大切さ学んでいきたいと思っています。
今、この大学に入学することができて良かったと思います。
高校生の皆さん、一緒に勉強できる日を楽しみにしています。