「感染と免疫」は、専門基礎分野の科目です。1年生は、講義・実習を通して
感染症の原因となる細菌・ウイルスなどの病原体、そして感染や生体の免疫現象を
学びます。
さて、入学2か月後の1年生、大学での重〜い講義をどのように受講していると
思われますか?
教室の講義風景を見ると・・・話し声はありません。・・・静かです。
皆、講義を聞いて必死に教科書や資料にペンを走らせています。
「※この写真はクリックすると拡大されます」
5月からは、講義と並行し実習が始まりました。実習では、自分の体から常在菌を
分離し、細菌を自分の目で観察します。微生物の世界を見る・知る、このリアルな
体験を臨床現場の感染予防・対策へとつなぎます。座学で得た知識を活用できる
知識へと変えていく、これがねらいです。
今日の実習は、①手指消毒の効果、②手指・鼻腔・口腔から分離培養した菌の観察、
③グラム染色法による光学顕微鏡での細菌観察です。
1年生、白衣に身を包み緊張の面持ちです。さあ〜実習開始です。
「スクラブ法(洗浄法)とラビング法(擦式法)」を使った手指消毒の効果は
どうだったでしょうか? 消毒前と後の分離菌数をカウントし、結果をグループで
共有しています。学生は、感染対策としての消毒の重要性を学びました!
「※この写真はクリックすると拡大されます」
次に 皮膚、鼻腔、口腔からの細菌の分離状況はどうでしょうか。多くの細菌が
体に共生していることを講義から学び、今、自分の目で確認をしています。
真剣な表情で培養された菌を観察しています。
「※この写真はクリックすると拡大されます」
鼻腔からは、ブドウ球菌が分離されました。ラテックス凝集反応を使い、
黄色ブドウ球菌の鑑別診断を行っています。
「※この写真はクリックすると拡大されます」
さあ、いよいよグラム染色法を用い細菌を顕微鏡で観察します。皆、顕微鏡下の
細菌を真剣な眼差しで見ています。
手指、鼻腔、口腔から採取した細菌はグラム陽性菌?グラム陰性菌? 細菌の形は? じっくりと観察し細菌をスケッチしています。
「※この写真はクリックすると拡大されます」
学生は、講義・実習を通して体に共生している常在菌の存在を知り、これらの
菌が、院内感染の原因になることを学びました。医療現場で手指消毒の徹底が
求められる意味をあらためて理解したことでしょう。
コロナ禍で高校生活を過ごした1年生、大学での5月の様子を「感染と免疫」の
講義・実習を通し看護学科から発信しました。講義は7月末まで続きます。
1年生は、まだまだ山ほどの知識を修得しなければなりません。
山あり谷ありの道のりですが・・・
今のところは・・、皆、元気です!!